近年日本でもタコスやブリトーをはじめ、メキシコ料理に注目が集まっています。
本記事では、そもそもブリトーとは何か?どういう種類があって、メキシコやアメリカで愛されるレシピにはどういうものがあるかをご紹介していきたいと思います。
Contents
ブリトーとは
ブリトー (スペイン語の発音では、ブリート) とは小麦粉で作った薄いクレープのような生地「トルティーヤ」の上に、お肉やリフライドビーンズなどの具材を載せて、最後に巻いて食べる軽食です。
リフライドビーンズとは茹でたひよこ豆をつぶしながら、玉ねぎ、にんにく、香辛料と一緒に炒めたもので、アメリカのメキシコ料理 (Tex-mex)の定番料理です。
ブリトーの具材に関しては、地域によって他にもチーズ、ソーセージ、ワカモレ、ご飯、レタス、じゃがいもなど様々な具材が使用されます。
スペイン語でのブリトー (Burrito)の本来の意味は「小さなロバ」という意味で、語源に関しては小さなロバの耳に似ている、メキシコ革命の時期にいたファンメンデス (Juan Mendez)という商人がロバの背中にブリトーを載せて運んでいたからなど、様々な説あります。
ブリトーは朝昼晩食べる、いわばメキシコの国民食ともいえます。
人によって好きな具材があり、地域性があるという意味でも日本でいうところのおにぎりに近い食べ物かもしれません。
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ブリトーと似ているもの、混合されてしまいがちなもの
ブリトーとタコスの違い
ブリトーとタコスはいずれも、生地の上に具材を載せて巻く、という意味では同じです。
また、生地の上にのせる具材も同じようなものが多いので、混合されがちです。
大きな違いは、ブリトーの生地は「小麦粉」を使って作られたものを使用し、タコスの生地は「とうもろこし」で作られたトルティーヤを使用しています。一般的にトルティーヤというと「とうもろこし」を使用し、小麦粉を使用したものは「小麦粉トルティーヤ (Flour Tortilla) 」と呼ばれます。
日本の人の中にはとうもろこしの生地に馴染みのない人もいらっしゃると思いますので、まずは小麦粉の生地を使用したブリトーをお試しいただくのが良いかもしれません。
ブリトーとエンチラーダの違い
ブリトーと似ている料理にエンチラーダ (Enchilada)と呼ばれるものがあります。
エンチラーダはタコスと同様、とうもろこしでできたトルティーヤを使用。
ブリトーの場合は巻いておしまいですが、エンチラーダは巻いたものをお皿に並べ、その上からトマト・チリソースをかけてオーブンで焼き上げます。
エンチラーダの語源は、スペイン語の エンチラ (Enchilar)。エンチラーダ (Enchilada)は過去分詞形です。意味は「チリで味付けをする」という意味で、エンチラーダは文字通りロールにチリソースをかけて、辛くするということになります。
こんなにもある?代表的なブリトーの種類6選
一般的にはブリトーはメキシコ発祥の料理と言われていますが、アメリカで大きく広がり、現在では様々なブリトーのスタイルが存在しています。代表的なブリトーのスタイルには次のようなものがあります。
- メキシコスタイル
- ミッション / サンフランシスコスタイル
- カリフォルニアスタイル
- LA (ロサンゼルス)スタイル
- ブレックファースト (朝食)
- ウェット
アメリカの西海岸には南米からの移民が多く、様々なブリトーのスタイルが存在します。
メキシコスタイルのブリトー
一言でメキシコスタイルといっても地方によって様々なスタイルがあります。
ここでメキシコスタイルとして紹介するのは、あくまで代表的なメキシコ北部で人気のものになります。
メキシコスタイルのブリトーの特徴は細巻きである点です。
一般的なサイズ感としては長さ12.7cm (5インチ)で幅は5cm (2インチ)程度。
ブリトーに入れる具材も2種類のみとなり、シンプルな味わいが特徴です。
ヤギ肉やマトンのビリア (チリや香辛料で煮込んだメキシコの郷土料理)、ポークのチロリオ、細切り牛肉、チリコンカン、そしてジャガイモを入れることが一般的です。
ミッションスタイル / サンフランシスコスタイルのブリトー
次にご紹介するのはアメリカのサンフランシスコのミッション (Mission) 地区で発祥したとされているミッションスタイル。
アメリカの大手チェーン、Chipotle (チポレ)が販売しているブリトーはこれに当たります。
アメリカの人がブリトーと言われると真っ先に思い浮かぶのがこのミッションスタイルのブリトーになります。
先ほどご紹介したメキシコスタイルとは異なり、サイズが大きいという特徴があります。
ブリトーの中にはメキシコライス、味付けしたお肉 (カルニタスやカルネアサダが一般的)、チーズ、レタス、ワカモレ、ピコデガロ、サワークリーム、そしてサルサソースなどを入れて巻きます。
ボリューム満点でブリトーを一つ食べるとお腹いっぱいになります。
カリフォルニアスタイルのブリトー
先ほどご紹介したミッションスタイルと混同されやすいのが カリフォルニアスタイルのブリトー。
ミッションスタイルと同様、サイズも大きく、具材の種類も豊富です。
しかし、カリフォルニアスタイルには豆、ライスがなく、その代わりにフライドポテトを包みます。カリフォルニア州のサンディエゴ発祥と言われています。
ミッションスタイルと比べて、認知度が低く、一部の熱狂的なファンがいます。
LA (ロサンゼルススタイル)スタイルのブリトー
これまでご紹介したミッションスタイル、カリフォルニアスタイルと比べて、メキシコスタイルにより近いのがLAスタイル。
サイズはメキシコスタイルよりもサイズが少し大きいですが、使用している具材はメキシコで食べられているものと近しいものを使用しており、牛挽肉やマチャカ (味付けされた乾燥肉を水で戻したもの) 、冒頭でご紹介したリフライドビーンズやチリ、サルサ、チーズが使用されています。
ブレックファーストブリトー (朝食ブリトー)
ブレックファーストブリトーはアメリカのニューメキシコ州が発祥と言われています。
ふわふわのスクランブルエッグ、チョリソー、ベーコン、ポテト、粉チーズなど、アメリカのブレックファーストに使われる具材を小麦粉のトルティーヤで包みます。サイズ感としては20cm(8インチ)で幅は10cm (4インチ)程度が一般的です。
アメリカのマクドナルドではソーセージブリトー(Sausage Burrito)として、このブレックファーストブリトーに近いものが提供されています。
ウェットブリトー/スマザードブリトー
ウェットブリトー (もしくはスマザードブリトー) とは、味付けされた牛挽肉やチキン、リフライドビーンズ、チーズを包んだブリトーをお皿にのせて、ブリトーの上から赤や緑のサルサソース、もしくはエンチラーダのソース、チーズ、レタスなどをかけたものになります。
ちなみに、スマザードとは “Smothered” とは英語で覆い隠すという意味です。
アメリカのテキサス州やニューメキシコ州発祥と言われ、他のブリトーとは異なり、ナイフやフォークで食べるのが一般的です。冒頭でご紹介したエンチラーダとの違いは、エンチラーダはソースをかけた後、オーブンで焼きますが、こちらのウェットブリトーはソースをかけて完成するという点です。
今回ご紹介した種類以外にも、トルティーヤの表面をカリカリになるまで油で炒めたドラドスタイル (Dorado)、ブリトーをそのまま油の中でカリッと揚げるチミチャンガ (Chimichanga)、お寿司の具材を巻いた寿司ブリトーなど、数えきれないほど様々な種類が存在します。
海外の本格ブリトーの作り方がわかる!おすすめレシピ3選
日本語で「ブリトー レシピ」や「ブリトー 作り方」と検索すると、クックパッド、楽天レシピ、Nadiaなど数々のブリトーのレシピが上がってきます。また、料理研究家の山本ゆりさんなど様々な人が独自のレシピをアップしており、わかりやすくブリトーの作り方が解説されています。
全体的に、セブンイレブンさんが販売しているようなハムとチーズを使ったブリトーが人気のように感じますが、本記事ではそれ以外のメキシコやアメリカなど海外の本格ブリトーの作り方レシピをご紹介していきたいと思います。
日本ではなかなか探しづらい調味料などもあるかと思いますがご了承ください。
今回、ご紹介するブリトーのレシピは次の3つです。
- バルバコアブリトー
- チキンブリトー (メキシカンライス入り)
- ヴィーガンブリトー
1. バルバコアビーフブリトー
バルバコア (Barbacoa) とはメキシコ料理で、牛肉やラム肉をガーリックやスパイスと一緒にじっくり低温加熱したもの。細かく刻んであるのが一般的で、タコスやブリトーの中の具材として使用します。
※こちらのレシピで紹介しているのはアメリカサイズとなります。日本で使用されているカップは 1カップ200ml程度ですが、アメリカでは240ml程度と少し大きいものを使用しています。
材料:
- シュレッドビーフ(またはステーキ)3カップ
- 小麦粉のトルティーヤ 4枚
- ご飯 2カップ
ピコデガロの材料:
- トマト 2個
- タマネギ 1/2個
- ハラペーニョ1個
- ライム 1個
- パクチー 20枝
- 塩: 小さじ1/2
ワカモレの材料:
- アボカド 1個
- タマネギ 大さじ2〜3程度
- ライム 1個
- 塩 小さじ1/8程度
調理手順
- ピコデガロの具材にあるトマト、ハラペーニョ、コリアンダーをよく水で洗い、玉ねぎは皮をむきます。トマト(2個) は1cmから3cm程度のサイコロ状に、タマネギ (1/2個)とハラペーニョ (1個)とパクチーをみじん切りにします。少し粗めに切るとシャキシャキ感が残り、食感が豊かになります。
- カットしたトマト、タマネギ、ハラペーニョ、ハラペーニョをボウルに入れ、小さじ1/2の塩とライムの果汁を加え、よく混ぜて味付けをします。必要に応じて塩とライムを追加してください。#1〜2でピコデガロは完成です。
- ここからはワカモレを作っていきます。ワカモレの具材にある、大さじ2〜3個分の玉ねぎを細かく刻みます。フォークの持ち手の部分を使って、玉ねぎが半透明になるまでなめらかにします。アボカドの果肉、小さじ1/8の塩、ライムの果汁と一緒に玉ねぎをボウルに入れます。具材をつぶしながらよく混ぜて、お好みの味になるまで塩とライムを加えて味を調整してください。これでワカモレは完成。
- お好みで味付けしたシュレッドビーフ (バルバコアやカルニタスが理想) 3カップを少量の油を敷いたフライパンで中火にかけ、加熱します。ブリトーの中に入れる具材はこれで全て揃いました。
- ここからはブリトーを作っていきます。油をひかずに、小麦粉のトルティーヤをフライパンにのせ、全体が柔らかくなるまで数分間加熱します。
- 温めたトルティーヤをフライパンから取り出し、ご飯、牛肉、ピコデガロ、ワカモレをいれ、しっかりと転がし、乾いたフライパンで中火で両側を2〜3分間、皮が黄金色になるまで炒めて完成です。完成後すぐに食べることをおすすめします。
具材を並べるとこんな感じです。
2. チキンブリトー (メキシカンライス入り)
次に一般的なチキンブリトーの作り方をご紹介していきます。
先ほどのレシピ同様、こちらのレシピで紹介しているのはアメリカサイズとなります。日本で使用されているカップは 1カップ200ml程度ですが、アメリカでは240ml程度と少し大きいものを使用しています。
材料:
- 小麦粉トルティーヤ 5枚
調味料:
- オニオンパウダー 小さじ1
- 乾燥オレガノ 小さじ1
- 塩 小さじ1
- 乾燥クミン 小さじ2
- パプリカ 小さじ2
- 黒胡椒 小さじ1/4
- カイエンペッパー(さらに熱を加える)小さじ3/4
具材
- 鶏の胸肉 550g
- オリーブオイル 大さじ2杯 (大さじ1杯づつ使用します)
- 玉ねぎのみじん切り 1/2玉
- 細かく刻んだにんにく 2片
- さいの目に切った赤ピーマン 1個
- リフライドビーンズ 400g
- 水 1/4カップ
- メキシカンレッドライス 2.5カップ
- トウモロコシ缶: 400g程度
- 細切りチェダーチーズ 1.5カップ
- 刻んだパクチー 1/4カップ
調理手順
- まずは調味料の準備をします。上記の調味料の材料を小さなボウルに入れて、均等に混ざるまでかき混ぜます。
- 別のボウルに、刻んだチキンと大さじ1杯のオリーブオイルを加え、お肉が薄い油の層で覆われるようになるまで混ぜます。#1で作った調味料ミックスをチキンに振りかけ、均一にコーティングされるまで混ぜます。(理想は、コーティングされたチキンを冷蔵庫に数時間置いておくことをおすすめします。お肉に味が染み込んでよりおいしくなります。)
- チキンの準備ができたら、大きめのフライパンを用意し、大さじ1杯の油を敷き、油が熱くなるまで、強火で温度を上げます。チキンの片面を2分間調理し、次に裏返しにしてさらに1分半調理します。チキンが調理できたら、フライパンから取り出し、2〜3分間休ませてから、中くらいの塊にカットしていきます。
- 同じフライパンを使って、玉ねぎとにんにくが半透明になるまで炒めます。焦げ目がつかないように注意してください。次に、さいの目に切った赤ピーマンを加え、柔らかくなるまで炒めます。その後、フライパンに刻んだチキン、リフライドビーンズと水を加えて熱します。全体に味がなじむように時々かき混ぜ、完成後5分間冷まします。
- フォークを使って、メキシカンライスを取り出します。その際、穀物をやさしく分離します。
- 具材が揃ったところで、ブリトーを巻いていきます。温めたトルティーヤを用意し(フライパンで温めるか、電子レンジで30秒程度温めることをおすすめします)、最初にご飯をのせます。次にチキンブリトーの具材をのせ、缶詰のトウモロコシを適量加え、細かく刻んだチーズを上に置き、最後に刻んだパクチーの葉を付け合わせとして追加します。ブリトーを巻く際はしっかりと折り、両端を押し込んで密封します。
- 食べる前にフライパンに油を敷かずに、中火で全面合計2分程度温めてからお召し上がりください。表面がパリッとしたらできあがりです。
3. ヴィーガンブリトー
最後にヴィーガンのブリトーの作り方をご紹介していきます。
材料
- 大きめのトルティーヤ x 2枚
- ご飯 3/4カップ
- さいの目に切ったトマト x 1
- さいの目に切った燻製豆腐 1/2 カップ
- 調理済みの黒豆 1/2 カップ
- 炒めたスイートコーン 1/4カップ
- さいの目に切った黄色のピーマン 大さじ2杯
- 赤玉ねぎのスライス 大さじ2杯
- 赤キャベツのピクルス 大さじ2杯
- ハラペーニョスライス 大さじ1杯
- サルサローザ 1/4カップ
- お好みの野菜のみじん切り
調理手順
- 各トルティーヤの上にご飯、燻製豆腐、サルサローザ、豆、玉ねぎ、キャベツのピクルス、トウモロコシ、トマト、ハラペーニョのスライス、ピーマンを半分ずつ入れます。
- トルティーヤの端を折りたたんでブリトーを作り、四方をしっかり閉じるようにブリトーを丸めます。
- ブリトーを裏返しにしてフライパンに入れ、中火で約3〜5分間、茶色くカリカリになるまで炒めます。ひっくり返してさらに3分間炒めます。
- お好みでサルサソースを追加し、みじん切りの野菜を盛り付けてお召し上がりください。
まとめ
今回はブリトーの概要、種類、そして本格的なブリトーのレシピをご紹介しました。
日本で本格的な調味料や具材を集めるのは大変ですが、是非ご自宅で本格的なブリトーをお楽しみください。
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